16 スコットオイラー取り付け。
さて、スコットオイラーとはなんぞや?という方も多いと思うので簡単に解説すると「スコットさんが作ったチェーンオイル給油装置」のことであります。スコットといっても非業の死を遂げた南極観測隊隊長ではありませんぞ。

常時、柔らかめのオイルをチェーンに供給し続け、チェーンおよびスプロケットの延命をはかろうという目的にあわせ、あのキングコングの鼻くその様なチェーンルブのカスがなくなるという絶大な効果を期待できました。

どっちが目的やらわかりませんが、チェーンの延命にしても少なくとも倍以上の効果は期待できたわけで、約16000円?と高価な品物ではありますが、チェーン約1万円、スプロケット前後併せて1万円を15000Kmで交換することを考えれば、30,000kmで投資を回収できるわけです。

さらに、1,000km以上のツーリングとなるとチェーンルブを持ち歩かなければならないことを考えれば、大きな缶スプレーを持ち歩くよりは、オイルを小さな容器に入れて持ち歩く方がコンパクトで手軽。それにいちいちチェーンのメンテをする手間が省けると考えました。

まぁ希望的観測ではありましたので躊躇はしましたが、考えてみれば寿命が延びて当たり前だし、それ以外の上記したメリットが多いので通信販売にて購入してしまいました。

構造は・・・・面倒なのでリンクします。

日本の代理店:セイコーネットワークさん


取り付け
えーと、主な悩みどころは配管の取り回しと本体の設置場所をどうするかであります。特にKTMはチェーンがバイクの右側にあるので付属の金具もいまいちしっくりこないです。よって取り付け金具は制作する必要があります。まぁ、制作といってもステンレス板を切って穴を開けてヤスリで削るだけですけど。

で、私の場合はスプロケ側はこんな感じ。みれば解るでしょう。

ホースの取り回しはこんな感じ
ホースバンドはスイングアーム中間と
フレームの2カ所。


給油部は付属の金具を切ったものと、
自作の金具を二つ直列にチェーンガイド
に取り付け。3ピースの理由は美しさのみ。

本体の取り付けこそ悩みどころですが、幸いにパニアケースのフレームがあるのでそこに取り付け、金具を一つ作ったのみで簡単でした。
パニアの無い人にはあまり参考にならないかもしれませんが、まぁ他にもつけるところはありそうですね。荷台の付け根に寝かせてもいいし、タンデムステップの付け根も良さそう。ただ寸法あわせはしていないので確実ではありませんが。

そいえばこのスコットオイラーという商品、キャブレターの負圧でオイルの吐出量を調整する仕組みなので、負圧を引っ張り込まなければなりません。エンジンの右側、スパークプラグ側の吸気口の付け根からオイルポンプの負圧ホースがでているので、そいつを2つに切り、T型の継ぎ手を取り付けます。

←バイク後方    バイク前方→
ちなみに真ん中の黒いL字型の継ぎ手がスコットオイラーからのホースで、銀色の部品が自作のT型継ぎ手です。なぜ自作したかというと付属のT型継ぎ手がφ6であるため、エンジンからの負圧ホース内径がφ8にうまく取り付けられず、家庭水回り用の真鍮製のストレート継ぎ手にねじを切り、φ6のバーブ継ぎ手をねじ込んだものを制作しました。
まぁ今となっては付属品に継ぎ手に外径8、内径6のチューブを短く切ったものをつけておき、そこに負圧ホースをつけても何ら問題ないかと思います。

次に、この負圧ホースをバイク後方のスコットオイラーまで取り回す必要があります。こんな感じで取り回しました。特に説明も必要ないと思います。

だいたいこんな感じで作業完了。部品製作の時間を除けば約1時間もかからない作業でした。このHPをUPするほうが大変かもしれない。


使用感
さぁ、本当に効果があるのかしらん?
気がつけばスコットオイラーを取り付けてからすでに8000Kmも走っている。けれどなんざんしょう?未だにチェーンのたるみ調整をしてません。初期のびしていません。かなり優しい乗り方をしている点も大きいかもしれませんが、これだけでも効果を確認できました。当たり前だけどね。

しばらく走行した後の状態。

その他気がついた点を列記します。
  • 気温によってオイルの吐出量が変化する。不安定の感あり。
  • チェーンの清掃は全く不要。ゴミは付着しても飛んでいく。
  • ダートを走った後は手差し給油が必要。シングルのインジェクターだとなかなかオイルが回らないため。
  • 多かれ少なかれオイルが飛散する。振り分けバッグは汚れる。
  • 専用オイルを使用する必要性は感じない。入手し易ければ良いのだが、現状だとチェーンソーオイルかエンジンオイルで十分。
まぁ気がついたことを書いただけなので、得られるメリットと比較すると僅かなもんです。はい。

オイルについて
上記したとおり、専用オイルの必要性は全く感じない。ただ飛び散るオイルが汚いので増粘剤入りのチェーンソーオイルが最適だと思う。すこし大きめのホームセンターに行けば格安で購入できるのでよいよい。
注油一回あたり約2000kmもつので、1000km以下のツーリングについてはチェーンソーオイルが最適かな。
私の場合、2000km以上走りそうなツーリングでは予備のエンジンオイルを持ち歩くのでそれを使ってるが柔らかすぎる感がある(15W-50)。ただし見た目すぐ乾くの様に感じるのだが、油膜はしっかり残っていたので問題はない。
エンジニアの常識としてグリス等の油膜は1から2μmあれば十分。つまりオイルが見えるのは油量が多すぎるということだね。余談だが超高速回転の軸受けにグリスを塗りすぎると、その抵抗が摩擦となり異常発熱してグリスが劣化、結果として焼き付くケースもある。まさに余談。
しかし環境問題を考えれば少量でも化学合成オイルをばらまきながら走るのは気が引けるので、なるべくチェーンソーオイルを使いたい。


まとめ
取り付けは面倒でしたが、購入前の期待通りの機能を果たしていますので、十分投資の価値がある品物だと思います。KTMを購入してから色々購入した中でもっとも投資効果があったといえますね。(自己制作品はのぞく)

ところで本品をどこで知ったかといえば、海外からの情報筋です。国内での認知度はとても低いですね。良い品でもスコットオイラーが普及するとチェーンやスプロケの売り上げが減るからかなぁ。バイク屋も進んで販売活動はしないだろうなぁ・・・・

(後日注記:油の配管はなるべく上から下への一直線にしないと油量がばらついてしょうがないです。たまに出なくなるし)